記憶の備忘録

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ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち(ピョートル・フェリクス・グジバチ,著)

 

ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち

ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち

 

総じて、最近のキャリアや働き方のトレンドをまとめた内容であり、正直目新しい内容はなかった。4章くらいから実践に結びつくようなポイントの解説が始まるので前段はさらっと読む程度になった。

なお、グーグル流とは言うものの、そこまでグーグルの方法に言及されている訳でもないので、グーグルの方法を知りたい方は別の本(例えば、How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメントなど)を読んだ方が良いかと思う。

 

その中でも特に印象に残ったものを抜粋。

■ビジョン・ミッションについて

これからの時代をリードする人材は、確かなビジョンを持っています。ビジョンとは、「こういう世界を描きたい」「こういう世界を見たい」というイメージのこと。  その「見たい世界」を作るために、自分がやるべきこと=ミッションを探し出し、そのミッションを果たしていきます。 ビジョンは実現しやすいかどうかよりも、実現しようとする意志の強さが重要です。ビジョンを実現したいというエネルギー(パッション) があれば、賛同する人は必ず現れます。ビジョン、ミッションが明確で、それを実現させるためのパッションを持っている人は、確実に結果を出します。

■アウトプットへのこだわり

重要なのは、仕事で自分が出しているアウトプットにプライドがあるか。そして、アウトプットを出すまでのプロセスを楽しんでいるか、です。

■ パフォーマンスへの相関

パフォーマンスと最も相関関係があるのは、挫折経験 であることがわかっています。たとえば、大学の学費を作るために苦労したとか、両親が離婚したとか、重い病気をしたなどの経験です。  要は、過去の挫折経験を乗り越えられたのなら、仕事で悩むことがあっても道を誤ることはないということです。

■直感について

直感のセンスを磨くには、 とにかく小さな失敗をたくさんして経験を積むのが一番です。直感のセンスを磨く方法はもう一つあります。「潜在意識」に刺激を与えることです。

■セルフブランディングについて

ブランディングへの意識を少し改めました。自分ブランディングを否定はしませんが、自分の行動や主張、スタイルを世間が見て、そして評価したものがブランディングに繋がる気がします。つまり、「自分では意図しない物」の中に、ブランディングのヒントがたくさん隠されている のではないか、と。

■グーグルの掲げるリーダー像

グーグルでは1万人以上の社員が参加した調査結果を解析し、「その人がいたほうが組織全体のパフォーマンスが高まるリーダー像」というものを導き出しています。具体的には、以下のようなものでした。

・チームを勢いづけ、マイクロマネジメントをしない

・チームメンバーが健康で過ごし、成果を挙げることに関心を払う

・生産的かつ成果主義である

・チームの良き聞き手であり、コミュニケーションを活発に取る

・チームメンバーのキャリア形成を手助けする

・明確なビジョンと戦略を持つ

・チームにアドバイスできる技術的な専門知識を持つ

・(エンジニアリングチームにおいて)専門知識を持った良いコーチである

理想的なリーダーのポイントをまとめると、 チームのために場作りができ、個々人のポテンシャルを最大限に発揮して、結果を生み出すこと。周りの人たちと建設的な人間関係を構築できることです。

本物のリーダーシップは、相手が心地よくなるように親切にすること。気持ちを察して気配りをすることです。その結果、周りが恩返しをしようと頑張って働いてくれます。

■内省について

自分がどんな未来を手に入れたいかは、過去をきちんと振り返らないと見えてきません。今日は何をして、何を感じて、何を学んだか。今の仕事で何が楽しくて、何が楽しくないか。

 

幸せに働き続けるには、次の5つの段階が必要です。 1.自己認識をする 2.自己開示をする 3.自己表現をする 4.自己実現をする 5.自己効力感を上げる

 

難しい言い方をしましたが、要は自分に問いかけながら深く考えるということです。

・自分は仕事を通じて何を得たいんだろう?

・なぜ、それを得たいんだろう?

・何をしたときに「いい仕事をした」と思えるだろう?

・「いい仕事」をするために今は何が足りないんだろう?  

そんなふうに考えてみるのです。